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コラム

2023.10.01更新

『何があっても揺るがない、10年、20年後も安心できる家』エーディーハウス通信2023年秋号

10年に一度と言われたほど猛烈な暑さに見舞われた今年の夏。今までになく危険だと感じた方が多かったのではないでしょうか。熱中症アラート毎日発令される、電気代の高騰や電力不足の懸念から「無理のない節電で適切な冷房」呼びかけられた夏でしたこの傾向は来年以降も続くと考えられ、電気の使い方を考え直す時が訪れています気候変動やエネルギー事情の変化に対してこれからの住まいと暮らしはどうあるべきかを考えてみましょう 

10年ごとに変化してきた日本のエネルギー消費は今

私たちの暮らしを支えてくれる、電気やガスなどの生活エネルギー。戦後からのエネルギーの歴史をみると、およそ10年ごとに大きな転換期を迎えていることが分かります。

高度成長期は安価で豊富な石油がエネルギーの主役で、暖房や給湯には灯油が多く使われました。1970年にオイルショックが起きて脱石油の動きが進むとエネルギーは石炭や天然ガスに移行します。しかし1900年ごろからCO2排出による地球温暖化が問題視され始めるとCO2排出量の少ない原子力発電が脚光を浴びるようになります原子力発電は安価で供給量も大きことから電気大量に消費できるものと考えられてきましたが2011年の東日本大震災で状況は一変します各地の原子力発電が次々と操業を電気不足が深刻化します。代わり火力発電稼働率を上げてカバーしようとします原料海外から輸入される液化天然ガス頼み。それも2022年にウクライナ戦争が始まって供給が不安定になり以来世界中でエネルギー資源の奪い合いが続いてますこの先も電気を大量消費する生活が続くようであれエネルギー自給率の低い日本は間違いなく危機に陥ると予想されています 

住宅の性能確保を怠り電気に頼りきった社会の残念な結果

日本の住宅はこれまで、エネルギー事情変化に大き影響を受けてきました。戦後はとにかく家を建てること精いっぱいで性能などは二の次の時代暑さは我慢、寒さは石油ストーブで乗り切る生活です。やがてガスが安価で提供されるようになり、簡単に暖がとれるようになります。住宅性能は相変わらず低いままですが、寒ければどんどんガスを燃やして暖めればよいのであって問題になることはありません高度成長期からバブル期に入ると、家は大きさや見た目の豪華さ、デザインが競われるようになり便利で豊かな暮らしは大量のエネルギー消費で叶えられるようになります電気もガスも使うほど経済潤う構造なので、エネルギーを使わない住宅が社会に歓迎されるはずはなく、住宅の性能については黙殺されてきたと言ってもいいでしょう。1995年にバブルが崩壊した後も、原子力発電の莫大な発電量と安定供給があったお陰で人々に節電の意識はなく、光熱費に困ることもありませんでした。更に2000年にヒートポンプという技術が確立、電気で暖房や給湯が効率よく行われるようになると、電気黄金期が到来しオール電化住宅が一気に普及し始めます。この頃の住宅の性能は「ほどほど」レベルのものがほとんどで、気密性と断熱性高いとは言えないようなものでしたが、冷暖房の効きが悪くて惜し気なく電気が使えたために全てカバーできましたその電気神話が崩れたのが2011年の東日本大震災です。急激に節電ムードが漂電気代も値上がり始めて途方に暮れる家庭が続出しました。この先も電気にないのではという危機感が生まれ住宅の省エネ化という気付く人が現れ始めます。 

ZEH住宅は省エネ住宅?電力危機の救世主になれるのか

日本中が電力不足苦しみ始めた頃国は省エネ住宅の普及に取り組みますが、それは「電気を使わなくて済む家」ではなく「電気自分で賄える家」という方向向かいました。家庭用の太陽光発電高効率の設備の導入に国は補助金を投入し、住宅で使う一次エネルギー(空調・照明・給湯・換気)の消費量がゼロになるいわゆるZEH住宅(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の普及に乗り出します。ZEH住宅断熱性能「今までよりも少し良いくらいのレベルが基準他に発電設備と高効率家電電気の売買を管理するシステム機器などの完備が必要です。つまり住宅の性能はさておき最先端の省エネ設備備えれば今までのように電気が使えうまくいけば光熱費ゼロにできますよ、いうことです国は10年後に新築住宅の半分をZEH住宅にすることを目標にしていますが、機器を含めると建設費が高額なこと機器のメンテナンスに費用が必要なため、補助があるとは言え普及はあまり進んでいませんすでにZEH住宅を購入した方からは、時間や季節によっては売る電気よりも買う電気の方が多いこともあり、経済的なメリットを感じにくいという声も聞かれています。 

電気代をゼロにすることではなく電気を使わない方向にシフトする

電気事情が混沌としたまま、2020年には新型コロナウイルスという新たな問題が発生します。家族の在宅率が増して更に光熱費が高くなったという声や、換気の仕方が分からないという悩みが聞かれるようになりました。様々な光熱費節約術や換気方法がテレビで報道されましたが、どれも場当たり的な対策に過ぎません。追い打ちをかけるようにウクライナ侵攻の影響で電気代は大幅に値上がりし、もう個々の節電努力も限界だと諦めているご家庭も多いのではないでしょうか。振り返ってみると、およそ10年おきに大きな変化と問題が起きて、その度に暮らしが振り回されていることが分かります。特にこの10年は、頼りにしていた電気に突然はしごを外されて無理な節電に走り、暑さ寒さを我慢するなど暮らしの質の低下が目立ちます。電気を使わなくても快適な暮らしが無理なく続けられるように、電気主体の根本を変えなければなりません。そのためには、住まいの高断熱化・高気密化が必要です。本当の省エネ住宅とは「限りなく少ないエネルギーで健康で快適な生活ができる家」なのです。 

本当にいい家とは20年後もその先も快適に暮らせる家 

エネルギー不足や気候変動、世界情勢、国の政策転換など、この先また10年も経てばいろんなことが起きるでしょう。10年後は今最先端と思われている技術が通用しなくなっている可能性は十分にあり、電化製品には寿命が必ず訪れます。そんな場合でも、住まい自体がしっかりとした性能を持っていれば何の心配もいりません。今のお住まいは、この先10年、20年後も安心して暮らせる性能をお持ちでしょうか。いい加減な気密性と断熱性の家は電気などのエネルギーを無駄使いするだけではなく、長持ちさせることもできません。こと住まいに関しては、その時の流行に飛びついた結果は10年、20年後に重いツケとして回ってきます。住まいは高い買い物ですから、しっかりと性能を見極めて、後で後悔することがないようにしたいですね。エーディーハウスではずっと以前から「健康で快適な暮らし」「電気代等光熱費を限りなく削減できる家」「安心して長く住める家」を当たり前に実現して参りました。本当にいい家をつくることを一緒に考えてみませんか。 

編集後記

続・息子一人暮らし話。引越し直後は、アレはどうしたらエエのかコレはどうするんか、ごく小さなことでも逐一聞いてきたので編集者Yは疲労困憊。そりゃ今まで家事など全くしたことないのにいきなりの一人暮らしだから、分かないのは当たり前だし大変だと思う。でも息子からの連絡と言えば99%は緊急事態か苦情か悪い知らせ、着信音が鳴る度にビクッとするし心臓に悪いから!(笑)まず母ちゃんにラインする前に、その手に持っている便利なツールで少し下調べしてからでもいいんじゃない?まあそれはいいとして、悩むのはやはりエアコンの使い方、空調コントロールでしょうね。キミは今まで全く気にもしていなかっただろう、誰のお陰で一年中快適な室内で過ごせていたのかを(笑)しかし息子が北陸に住むようになってから天気予報も見るようになり知ったのですが、北陸は意外に暑い。むしろ関西よりずっと暑い。特に台風の後などはフェーン現象でとんでもなく暑くて雨も多い。冬はもちろん雪が降る。一年の半分は雨か雪だそうですよ。こんなに気象が厳しいところだったとは思わなんだなあ。ここで暮らしている人、大変じゃないの?地元の人は当たり前で何とも思わないんだろうか。ずっと太平洋側で育ってきた身からするとこれは結構ツラい、もし住むとしたら相当な高気密高断熱仕様の家じゃないとムリだなで、息子がまた暑すぎて倒れそうやと騒ぐので、電気代なら払ってやるから冷房つけっぱなしにしなさいと指示しました。壁や家具がいったん熱を持つとなかなか冷えなくて放熱が続いてしまう。暑さと、特に湿気はもうエアコン以外どうにも解決しないんです。北陸電力はものすごく高いけど、エアコン一台つけっぱなしでも一日150円程度。それで熱中症の心配もなく、洗濯物が乾き、何より大人しくしてくれるならカネ払うよっ(笑)その甲斐あって過ごしやすくなったのか?最近は連絡も少なく落ち着いて過ごせている様子。やれやれ。便りがないのが無事な証拠。

AD HOUSEが叶える
“理想の暮らし”

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