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コラム

2012.06.01更新

ADハウス通信 2012年6・7月号「徹底おさらい、湿気対策」

心地よい風が新緑の中を吹き抜け、瑞々しい若葉が太陽を浴びて輝いています。暑い夏が訪れるまでの貴重なひと時。爽やかな季節を存分に楽しみましょう。

徹底おさらい、湿気対策

まもなく梅雨入り。空気は徐々に湿気を帯び始め、湿気対策が気になる季節となりました。日本の住まいは湿気との戦いそのもの。
これまでもエイ・ディーハウス通信では湿気対策を度々特集してきましたが、こんな場合はどうするの?これで湿気がとれる?というご質問は多く頂きます。確かに湿度の話はややこしくて混乱しがち。そこでもう一度しっかりと湿気のことを理解して、効果的に湿気取りができるように、湿気の基本をおさらいしましょう。

梅雨前に頭の中をすっきり整理したら、雨降り続きでも快適に過ごせること間違いなしです。

基本のキ、理想の湿度とは

多湿が住まいの大敵となる理由はたくさんあります。
まずカビ・ダニの発生原因になること。健康への悪影響はもちろんのこと、湿気による建材の傷みは住まいの寿命をも縮めます、人にも住まいにも優しく、適正な湿度は50%前後です。
住まいには湿度計が備えられているでしょうか。今日は心地が良いと感じたら湿度計を見てみて下さい。やはり50%前後を示していると思います。逆に70%を超えていると、どんな室温であっても不快感を生んでいるはずです。湿度は温度よりも快適性を大きく変えますから、特に湿度が上昇するこれからの季節、部屋の湿度がどういう状態であるか常に気を配ることが大切です。「湿度を整える」という意識をもって過ごしましょう。

湿温度計

自分で分かりやすく見やすいものならどんなタイプでもよいので、室内には温湿度計を必ず設置しましょう。扇風機などの風が直接当たると正しく測定できないので、置き場所にも気を配ります。

対策(1)湿気を入れない!

雨の日の外気の湿度はほぼ100%に達し、しかも夏場のように気温の高い空気は多量の水分を含んでいます。雨の日でも外の風を入れて換気した方がよいのではという理由で窓を開けたままにすると、家の中の湿度はたちまち上がってしまいます。湿気の多い空気が室内に流入することは一番に阻止しなければなりません。まず雨の日は窓を開けないということを心掛けましょう。

締め切ったままだと空気がこもるのでは、という心配はいりません。現在の住宅、特に平成15年以降に建てられた建物は24時間換気が義務付けられ、強制的に機械換気が行われているので、窓を開けなくても十分な換気が行われています。余計な湿気は徹底して入れないという姿勢が大切です。

対策(2)湿気は追い出す!

さて、日常生活の中でも水蒸気はたくさん発生しています。浴室や台所などで放出される水分は思った以上に多いもの。短時間の炊事でも、何もしないままでは部屋の湿度はあっという間に上昇します。湿気のもとである水蒸気は、湿度の高い所から低いところへ移動する性質を持っています(水蒸気の分圧)
台所や浴室から出た水蒸気は他の部屋へすぐ広がるので、拡散する前に発生場所からすばやく排出する必要があります。多量の水蒸気の排出となると、エアコンによる除湿や除湿機では間に合いませんから、水蒸気が出ているそばから換気扇で手早く排出させてしまうのが一番効果的です。
料理中、入浴後は特に重点的に換気扇を回し、湿気を追い出すようにします。浴室の扉は必ず閉め、水滴がなくなるまで換気扇を回します。
台所の換気扇は調理終了後しばらくしたら止めてもよいでしょう。外が雨の場合は、換気扇を回したままにすると外の湿気を逆に入れることになるので、台所の水蒸気が排出できたら必ず止めます。湿気を外から入れない、家の中の湿気は外へ出すという基本は、夏の住まいの湿度管理のカギになります。

換気扇も点検&交換を

日常で使っている換気扇を普段気にすることはないと思いますが、およそ10年を目安に交換するのが理想的です。たとえ故障していなくとも効率が非常に落ちている場合が多いからです。

特に使用頻度の高いトイレの換気扇は、トイレットペーパーの紙片や服の繊維などを多く吸い上げているのでモーターへの負担が大きく、速やかな排気ができない、音がうるさいなど換気能力の衰えの症状が早く現れます。
従来の換気扇はAC(交流)タイプがほとんどでしたが、最近では天井埋込形換気扇にDC(直流)モーターのものが登場しています。DCモーターの換気扇は音が静かで、消費電力もACモーターに比べて約半分(1W)と非常に省エネ。長時間使うトイレなどにも安心して使う事ができます。これから換気扇を交換するならばDCモーターのものがお勧めです。取替工事も簡単ですので、ご希望の方はお気軽にご相談下さい。

パナソニック社製天井埋込型換気扇。

パナソニック社製天井埋込型換気扇。DCモーターで消費電力は1Wと、従来のものと比べて約半分。ワンタッチで羽を外せるので、お掃除もラクラク。

編集後記

梅雨はどうしても憂鬱ですよね。どんよりとした空の色やジメっとした重い空気を思い浮かべただけでテンション急降下、何と言っても困るのは洗濯物!我が家も5人家族、洗濯機3回転が日常なんだから2日以上の雨は勘弁してほしい。あの手この手で何とか乾かしますが、その知恵を振り絞るだけでも疲労倍増。こらっバスタオルなんて勝手に使うんじゃないよ!外に出れば髪の毛はボーボーに膨張するし、何かにつけ不愉快な時季がやってくるんだな。梅雨のない国に避難したい気分です。その先に続く夏だって、蒸し暑いし・・・

ところがですよ。中国から来日したという女性がテレビで話していたのですが、日本人はみんな肌が綺麗で驚いた、それはきっと梅雨を始め、雨が多い気候のお陰だろうって言うんです。高齢の人でも柔らかくてキメが細かくて、大陸のいくら若い人でも敵わないって。お手入れの常識や生活習慣の違いもあるんでしょうけど、中国の内陸部のように一年中乾いた風で砂が舞っている土地では、肌は自然に固く厚く、深~いシワが若い頃からお顔に刻まれてるのがフツーらしいですよ…それは、困る。洗濯物が乾かないよりも困る?!(笑)そう、お肌にとって乾燥は大敵。日本は世界平均の2倍もの雨が降るそうで、この湿気はお肌を守ってくれる頼もしい存在のようですよ。
日本の中でも雨天率がもっとも高い石川県は「加賀美人」と呼ばれる美肌美人が多いことで有名なのですが、基礎化粧品にかけるお金は全国の中でも少ない方に入るらしく、それはまさに雨のお陰?!そう思えば梅雨の季節もにっこり笑って受け入れられるかな~?そう、農作物のためにも、降る時にはきちんと降ってもらわなければ困ります。恵みの雨。日本の豊かな四季には改めて感謝、ですね。

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“理想の暮らし”

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