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コラム

2019.10.01更新

エーディーハウス通信2019年秋号『健康住宅は「世界基準」で考えよう。』

人生の長い間を過ごす場になる住まい。住まいの質は、健康に大きな影響を与えます。病気や怪我を未然に防ぎ、誰もが健やかに安心して生活できなければいけません。健康に対する害やリスクがないという「健康住宅」は多く見られますが、本当に健康な住宅とはなんでしょうか。昨年末にWHO(世界保健機構)が公表した「住宅と健康に関するガイドライン」では、その大事な部分について詳しく解説されています。WHOが全世界に向けて発信した、健康に暮らすための家づくりについて是非知って頂きたいことをご紹介いたします。

「健康住宅」って、どんな住宅をいうのだろう

「健康住宅」と聞いて真っ先に思い浮かぶのは「室内の空気の質」のようです。有害な化学物質を使わず、自然素材や天然素材だけで建てた空気が綺麗な家です、と言われるととても体によさそうなイメージを持ちますね。しかし有害物質を使わないなどは法律でも決められている、ごく当たり前のこと。また、ただ単に自然素材を使っていれば健康だというものでもありません。「健康住宅」という言葉には厳密な定義がなく、これまで自由に解釈されて使われてきました。しかしWHOが発表した「住宅と健康に関するガイドライン」では、「健康で心身ともに豊かな暮らしを送るために守らなければならない住まいのルール」が明確に記されており、特に5つの点が重要項目に挙げられています。

①住居内の過密な人口を避ける(感染防止のため)

②過剰に暑い・寒いなどは避ける(室内温度の保ち方について)

③住居内は移動しやすいように(バリアフリー対策)

④住宅内でけがをしないように(ベランダや階段からの落下防止や、火災時対策)

⑤よい水と空気が得られ、騒音から守られること

ガイドラインには、自然素材を使うことを推奨するような記載はなく、それよりも②の「暑さ寒さ対策」の項目について次のように強く勧告しています。

”室内の温度は、住民を風邪などの健康被害から守るために、十分高くしなければならない。温帯または寒冷地の気候の土地では、寒い時期、安全でバランスのとれた室内温度として18℃を提案する。

WHOと世界が強く勧告!日本の家は寒すぎる

WHOが寒い時期でも室温は最低18℃以上あることを強く推奨した理由は、風邪の予防のためだけでなく、18℃未満になると心血管疾患による死亡リスクが急上昇するという統計データによるものです。また、乳幼児と高齢者のいる部屋は18℃よりも更に暖かくしなければならないとしています。日本の住宅では特に気にするほどでもないと思いがちですが、実は日本の住宅が抱えている一番の問題点は、冬季の室温の異常なまでの寒さです。WHOの発表と同時期にロシアの情報サイトが公開した「世界の住宅の冬の室温」では、先進国であるはずの日本の住宅の冬の室温が平均10℃しかなく、世界の中で最低レベルであると驚きをもって伝えられています。

極寒の地ロシアでは、冬に暖房を止めれば命に関わるので、24時間全館暖房が常識です。一方日本は四季が豊かなこともあり、自然をありのままに楽しもうという精神や、冷暖房はもったいないという考え方が根強く残り、暖房を入り切りしたりストーブやこたつなどの局所暖房で済ませることが未だに普通になっています。実際、夜間に暖房を止めた室内では、朝の室温が18℃未満に落ち込んでいる例がとても多くみられます。また室内間で温度差が激しい住まいが相変わらず多いことも統計で分かっています。日本でも24時間暖房が当たり前の北海道では、ヒートショックによる死亡率が日本の中で一番低く、心疾患の罹患率も本州より少ないという結果が出ています。低い室温がどれほど危険なものであるか、WHOからの大切な勧告を真摯に受け止めて改善していかければなりません。

重要なのは床温度。冬でも常にやさしく暖かく

一方、国際基準のISOでは、どのような床の温度が快適化という研究が行われました。その結果、床面温度25℃前後、足首と頭の温度差が3℃以下を快適とする人が最も多かったそうです。日本の大学研究実験でも、同じく床面は25℃程度、床から120センチ(椅子に座って頭のあたり)で焼く22℃が最も快適と答えた人が多いという結果が報告されています。極端な上下温度差がない頭寒足熱で、床も、空間全体もまんべんなく暖かい。このような温熱環境を実現するには、住まいの全ての床の温度を25℃前後に保つことが最も理想的です。ただ、注意したいのは、これ以上の温度にならないようにすることです。よくある電気床暖房では床面が28℃以上と高温になることが多く、低温やけどの可能性や、のほせによるヒートショックの危険性が逆に高くなってしまいます。一番最適な方法は、エーディーハウスがお勧めするハイブリッドソーラー・シルクライン蓄熱床暖房のような、穏やかで優しい床暖房です。極端な温度差が乗じることなく、空間全体をやわらかなぬくもりで包み、家族の健康を守ります。

住まいと健康、環境保護は全部つながっている

家の暖かさを保つにはもちろん、断熱性能も確かなものでなくてはなりません。WHOではこのことにも次のように触れています。

”寒い気候の中では、断熱と熱供給の適宜な組み合わせにより、健康的な室温環境を実現できます。適切に換気されm断熱された家は技術的に高度で効果ですが、健康だけでなくその他にも多くの利益が得られます。結果、住宅全体のコスト削減につながることが判明しています。新築への断熱は当然のこと、既存の住宅にも後付けする必要があります。”

エーディーハウスでは以前より全く同じことを信条とした家づくりを行っているため、断熱の大切さや24時間暖房の必要性、正しい暖房の仕方など、今更言われることではないと感じますが、WHOが勧告する内容を見ると、いかに日本の住宅は立ち遅れていることが分かります。この「住宅と健康に関するガイドライン」は全文英語のためほとんど翻訳もされておらず、多くの住宅メーカーにとっては不都合な内容も多いため、今後も話題にならないことが予想されます。しかし、これからはいかに長く健康で、安全に住まうことができるかを真剣に考えなくてはいけません。最後にもうひとつ、WHOが太陽エネルギー利用について核心をついた提言をしているのでご紹介します。

”太陽エネルギーを電気に変換する太陽光発電は多くの家電を動かすには有効だが、太陽熱温水器はもっと効率がよく、温暖な国々であれば年間給湯需要の50%~90%を供給できます。太陽蓄電池にも利点はあるが、鉛がよく使用されているため、生産時と廃棄時には職業上及び環境上について、その危険に特に注意を払う必要があります。”

編集後記

前回ここで編集者Yが2か月で6キロ痩せたと呟いた所、読者様から「何式ダイエットですか!糖質制限?炭水化物抜き?」「ヨガ?それもと〇イ〇ップ?」と大反響(汗)な、なんですかこの今までにない盛り上がりは(笑)まあ、中高年の皆様の一番の関心ごとですよね。歳と共に加速して付いていく脂肪!ただ編集者は糖尿病の家系でYももれなく血糖値がお高め、見た目だけの問題じゃなくこれ以上太るわけにはいかなかったんです。

結局4か月で8キロ減、何式ダイエットかと聞かれると、今までの自分と比較式ダイエット?とでもいうのでしょうか。

一日四食に加えおやつも食べ放題という生活を改め、きちんと三食、間食なし。極端な糖質抜きはきっと体によくないと直感したのでご飯やパンも控えめながら食べ、たんぱく質も不足しないように心がけました。きのこ、こんにゃく、海藻にはだいぶお世話になったなあ。あと水は一日2リットル、運動ゼロからウォーキング30分、歩けるところは歩き、登れる階段は全部登りました。

要はちゃんとマトモな生活をすれば適正体重になるんだということがよく分かりましたよ(汗)そりゃあ最初はこんな自己流で痩せれるのか不安でした。アラフィフともなれば代謝は相当落ちているはずなので、ジムに通わなければ無理かもと思って調べたんですが、まあびっくりするほど高い!まず行く時間もないし、若いトレーナーさんにあれこれ指示されたりするのも、なんだかなあ(コラ)それにいずれジムを卒業した後、どうやってひとりで維持していけばいいんだろう。という疑問もあったのです。

これはやはり人任せにせず、自分できちんと維持できる方法でやるべきだ!自力よ自力。という意地が功を奏しているのか、今のところリバウンドの気配はナシ。大丈夫ですよ皆様。何事にも適性を心がければジムに行かなくても痩せます!(汗)

ところで「もしオカンが痩せたら成績上げるわ~」と豪語していた子供たち、今になってそんなこと言ってないとスルーするんですよ。どう思います?

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“理想の暮らし”

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