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一級建築士 匠の視点 ブログ

2020.12.22更新

シナ孔合板の赤い壁で音楽室をつくる

床材にこだわるお客様は多い。壁はどうかというと、床ほどのこだわりを持つかたは少ない。

AD HOUSEがよく使うドイツの塗装用の紙壁のオガファーザーやしっくいで、色目はあたりさわりのないシンプルとかマットな白がほとんどだ。このベーシックな壁の仕上げはビニルクロスと違い、テカリがなく間違いなく上品な雰囲気が抜群にでるので良いのですが。

個室はもっと個性的でも良いと思っております。もちろん白であっても良いです。

今回紹介するのは、白がない空間の例です。

音楽室という用途のこともありまして、音を吸音させたい。壁と天井にはシナの孔あき合板、これは音のエネルギーが孔を通るとき小さくなる吸音させるための壁で、シナ孔アキ合板の裏には、透過した音を吸音用のグラスウールでさらに吸音します。

たまたまシナの合板ですが、シナ材いうものは赤茶に染色させると、結構よい雰囲気なのです。合板類の塗装は木目が薄っすらでていて、木の質感を残しながら使うのが向いています。孔のあいてないシナ合板より雰囲気はよいです。

天井もシナの孔あき合板ですが、こちらは雰囲気が重くなりすぎないように調整色のアイボリーで塗装しています。

床には音の吸収をよくするため、やわらかいグレーのカーペットで仕上げました。

音楽室のことをもう少しいうと、練習用に使用する音が響かないないタイプと、演奏して反響が気持ちいいタイプと2通りありますので、ご注意ください。

 

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