2020.10.17更新
桂離宮は大学時代から5回目の訪問になります。お伊勢参りではないですが、既に数年に一度の行事となっております。今回も同じ同級生メンバーでの訪問でしたが、行くたびに奥深さを発見する日本一繊細、物語性のある庭園です。
コロナ渦の見学であって、人数が9人と少人数で区切られており、いつもより詳しく説明に耳を傾けることができたのもがよかった。
その中で感動したものを、ひとつ紹介します。
①霰こぼし
写真の歩道は、敷地が接する桂川でとった小石を縦にして土に叩き込んだ「霰こぼし」あられこぼし と言われるもの。表面は蒲鉾状で中央が高く両端に水がはけるようになっていて、黒っぽい石ばかりで、引き締まった印象の歩道で、私が見た歩道では最も美しいと思います。繊細丁寧で自然も感じます。ぜひ真似したいところですが、資料によると職人1人が1日50cm四方しかできないとわかり、無理です。
御幸道といわれ、直線なのですが、奥の盛り上がった部分は土橋になっていて、わざと左に向いています。説明された記憶?では、来客の緊張感をほどくためのハズしを、わざとやっているとのこと。
庭に対する思いというより、庭をつくることが最高の遊びだったのでしょう。巧妙にチラ見せが続き、晴れの場で全景がドーンと見せる。心理と情景の美しさ、来客にサプライズ、楽しませる仕掛けだらけの考えられた庭です。昔の人の粋を感じずにはいられません。
桂離宮は人工的なものが、探してもまったくないところが気持ちいい。
京都では、先に桂離宮へいってしまうと、その後に行く寺社の庭園は、???となるのでご注意を!
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