2025.01.10更新
冬:床下エアコンと、夏:高所エアコンで、ローコストな全館冷暖房②
前回に引き続き床下エアコンについて。
【前回のコラムはこちら】
技術面
①空気の循環を考える
基礎
冬は床下に設置したエアコンからの暖気が床下空間を通って家全体を温めるので、暖気が流通しやすい基礎計画が最も重要。立ち上がりを減らして地中梁にする。
こちらが実際の施工写真。
縦方向の空気の通り道
1階と2階の空気をより循環させる為に、2階の床にすのこ床を設ける、壁に開口を開ける。
②窓付近にガラリを設ける
最も熱の出入りが多い窓付近にガラリを設ける。そうすることで、コールドドラフトを防ぐことにつながる。
また、意匠性が気になる所、タイルを使うところ等は既製品ガラリではなく、フローリング材にスリット加工を施したり、金物を使ったガラリを使う。
床の黒い金物レールが暖気ガラリ
床下エアコンの選び方
エアコン選定の際に重要視しているのが2つ。
①容量とエアコンの能力
床下エアコンの機種選定を行う場合、弊社では10畳用~12畳用あたりを選ぶ。高気密高断熱の為、実際の畳数よりも少なくて済む。また、ランニングコストを抑える為、エアコンの能力(kW)が高く消費電力(W)が少ないものを選ぶ。
②ワイヤードリモコン可能な機種を選ぶ
床下エアコン本体の温度センサーでは、エアコン回りの暖かい空気に反応しすぐに止まってしまいます。そこで使用するのがワイヤードリモコン。このリモコンに温度センサーがついているので、例えば居室に設置することでより快適な温度でエアコンを運転できます。
お客様の声
①施工事例
36坪平屋+ロフト。大人2人お子様2人。姫路市よりも寒い第5地域。
冬用のエアコンはクロゼット、夏用のエアコンはロフトに設置。
②電気代
オール電化。夏冬エアコン入り切り無しでおおよそ年間電気代18万円~22万円。
③お客様のご感想
寒冷地にも関わらず、冬は足元から暖かく、夏も涼しく快適。全室ほとんど温度帯にムラもなく、玄関のタイルまで暖かい。南面に大開口を設けてあるが結露もなく心地よく暮らせている。シーズン中はエアコンをかけっぱなしなので電気代が心配だったが高気密高断熱ということもあり全く問題なかった。