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2020.12.16更新

寒いのは室温だけの問題ではない

寒い時期には室温が気になります。

ところが人が寒暖を感じるのは室温だけではなく、
湿度や空気の流れなど住まいのいろいろな要素の影響を受けますし、
もちろん着衣の厚い薄いも強い影響があります。

常識的な着衣で室内に居るとき、人間は「作用温度」を体感します。作用温度は「室温と平均輻射温度MRTを足して2で割った値」、
すなわち室温とMRTの平均値で、人間は「室温」と同時に同じ強さで「MRT」をも感じているということです。ではMRTとは何か?

簡単な実験をして下さい。
頬から2㎝離して手のひらを広げてみるとあなたは頬に温かさを感じます。
冷蔵庫から牛乳パックか何かをとり出した後の手で同じようにすると頬が冷えた感じがします。

このように人は触っていなくても壁や窓や天井や床や家具や、周囲のあらゆるものの温度を輻射により感じています。

こうした目に入る周辺すべてのものの温度の平均値が平均輻射温度MRTです。
室温は同じでも壁や窓や床など周りの温度が低いと寒く感じます。
逆に周りの壁などの温度が暖かければ、室温は低めで吸う息に涼しさを感じる程でも心地よい温感になります。

ではどうしたら周りの温度MRTを下げずに済むか。
1つは2重ガラス窓や断熱の良い壁や床で外の寒さが室内に伝わりにくくすることです。
2つめは暖房を切って壁や床を冷やしてしまわないことです。

この様な環境を意識すれば快適度合いもかわるのでしょうね。

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