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2025.12.03更新

【プロの視点】12/6 小野市見学会の見どころ解説 Vol.2

プロ目線 その2:計算された「上りやすさ」と、踊り場の特等席

階段は、ただ上下階を移動するだけの装置ではありません。
今回は、設計者がこだわる「階段の黄金比」と、そこから生まれた豊かな空間についてお話しします。

■ 独自の方程式:蹴上×2 + 踏面 = 64cm まず、階段の上りやすさは「勾配の緩さ」と「歩幅への適合」、この2つの要素で決まります。
一般的には合計60cm程度で良しとする基準も多い中、AD HOUSEでは「蹴上(高さ)×2 + 踏面(奥行き)=64cm」を理想的な設計ガイドラインとして定めています。

今回の見学会のお住まいは、蹴上17.1cm、踏面29.5cm。 このゆったりとした設定にすると、必然的に階段の距離は長くなります。
そこで、あえて階段を折り返す設計とし、広い「踊り場」を設けました。

■ 景色を切り取るカウンターと、足元の優しさ
単に折り返すだけではもったいない。 そこで、踊り場には池を望む窓とカウンターを設置しました。ふと足を止め、景色を眺めてホッと一息つける、そんな場所になっています。 また、床材にはあえて毛足の長い厚みのあるカーペットを採用。柔らかく足に馴染み、万が一の際も安心。実は階段にとって理想的な素材の一つです。
さらに3段ほど上がった先には、手すり壁の厚みを利用した本棚を造作。A4サイズもすっぽり収まる、機能美を兼ね備えた収納です。

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