2019.01.19更新
住まいとは、心身の休息(リラックス)と回復(リフレッシュ)できる場所であることがとても大切です。居心地のよい室内を考える時、家具やインテリアは熱心に選ぶものの、照明については何となく間に合わせたものになりやすいようです。しかし、照明はお部屋の雰囲気を大きく左右する重要な役割を担うもの。
あかりひとつで居心地も快適性も格段に変わります。エーディーハウスは住まいを計画するとき、照明に至るまで全体のトータルコーディネイトをとても得意としています。エーディーハウスが大切に考えている「すまいのあかり」についてお伝えしたいと思います。 あかりを演出していた時代に見習う 日本人はかつて、あかりについてとても繊細で美しい感性を持っていました。日本家屋に見られる深い庇や軒は溢れる陽光を上手にコントロールし、庭で反射した光や横から差し込む日光は障子で柔らかく拡散。その光を受け止める塗り壁や、障子のデザインなど、あかりとりのための工夫や陰と陽の絶妙なバランスのとり方は海外からもお手本とされるほどでした。
このようなあかりの演出は、独特の落ち着きとゆとりを生み出し、人の心と体に癒しをもたらしたものでした。しかし時代が進んで伝統的な日本家屋が減り、洋風住宅が増えるにつれて、徐々にあかりに対する感覚が変わっていきます。戦後に登場した蛍光灯がそれまでの時代の暗さを払拭するような明るさだったため重宝されるようになり、部屋を均一に明るく照らす照明が当たり前になってから、日本人はあかりづくりが一気に下手になった、と言われています。近年では更に省エネ度に気をとられ、あかり本来の美しさは考えられないようになりました。
近代化した住まいであっても癒される場所であることには変わりありません。暖かく安らげる空間つくりには、以前のような「光と影」がある落ち着いたあかりを選ぶことが大切です。
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