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2023.12.25更新

AD HOUSEの家具 設計編から完成②

設計から完成編

 

完成形はこのようなものです。

 

実寸ラフ図でお客様からOKをいただくと、詳細な図面を起こし、見積もりを行います成は、80%程度完成させます。その後、毎日朝に自己チェックを3日間繰り返します。毎日違う目線で見ることが大事で、間違いに築いたり、こうやったほうがいいとかが見えてきて、80%の図が熟成し完成に近づいていきます。

詳細設計においては、家具の強度や木口の見え方納まり、照明器具の明るさ、色温度のチェック。電気の取り合いや器具の配線が見えないか、など細かに想定し、家具職人と打ち合わせの前に何度かシュミレーションします。

 

 

細部の見え方をチェックします。

棚をすっきり見せたいため、幅160センチの間に中間の方立て(仕切)を設けたくない。通常は仕切りが無いと構造的にもたないので、そのために棚板の上下の強度を確保のため厚みを計算します。ただ分厚すぎると繊細さが消えて無骨なものになってしまい、お客様に提示したイメージとちがうものになる。棚の中央部に20kgの重りをおいても撓まないように検討していきます。それでも厚みだけではダメなので、木の家具の中に鉄骨を入れて強度を出すことにしました。見た目はまったくわからないが、鉄骨を3本入れて補強してあります。

木口

無垢家具の特徴は薄板の張物でないため、コーナー部を大きく面取ることができます。棚板を分厚くしておいて、端部木口にテーパーをとると無骨にならず、繊細な印象と量産品に無いハンドクラフト感がでます。ただし、これ見よがしにやってしまうと野暮ったいものになるので、洗練されたものになりません。

照明

これが一番難しくて経験による勘に頼るほかない。取り出し位置が大事で、例えばテープライトの場合100V電源でないため、減圧トランスがいる。トランスが10cm×3cmと大きく隠す必要があある。また10年程度で取り換えを想定しないといけない。どう納めようか。家具の左側に電源取り出しを設定し、小さな箱のようなものをつくり、正面から蓋で開け閉めできるようにした。また電源トランス機器は発熱するため、放熱アキをとらねばならず、とらないと家具が変形の恐れもある。その納まりを考えながらまとめていきます。

テープライトは、年々明るくなっているので使いにくいこともある。今回の小さな家具にはオーバースペック(明るすぎ)で雰囲気がでない。そのために調光ができるように左のBOX内には調光器も設置、メインスイッチ類も見せたくないし、いちいち蓋をあけてのon・offはめんどくさいので、リモコンタイプにしクリアした。

照明の色温度、白や黄色や橙とウォルナットとの相性をみながら設定していきます。今回の家具は素材感のあるブルーグレー模様の石を背面に張っているために、そこへの照明も検討が必要になってきます。

素材を準備して、お客様と素材の色決めと、照明の色温度の打ち合わせにでかけます。

すべて決まったら最終図に書き込み、見積もりへ移ります。金額がでたら、額が想定より高いと減額案を考えます。

今回は減額案を考えていきます。

減額をしていくけど、基本要素とデザインはそのままでと、わがままな注文にもなんとか答えないといけません。照明テープライトを棚中と棚下であったのを棚の中だけにしたり、取りつけの工夫やさまざまは小さな変更を行います。補強金物の数や取りつけ方法もコストダウン要素はないか検討し、なんとか予算通りにもっていきます。

 

金額に合意していただきますと、木工所による家具製作にかかります。約3週     間。取付けは、現地で半日です。取付日には、先に電気屋さんが入り、所定の位置の電源を取り出し、その後に家具職人が壁に取付します。その後、また電気屋が、照明設置を行う、連携プレイです。

家具作りは、木を削る木工イメージが強いと思われますが、このような複雑な要素のものは家具屋さんだけでは難しい。木工は一番最後の工程であり、それまでの綿密な設計プロセスが大事です。ADHOUSEの家具は、ちょっと人と違う精密なものも得意としていますので、売っていない物の製作が可能です。

 

     

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