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2019.01.17更新
バリアフリーの効果
「すべての人が住みよい家にするために」
バリアフリー仕様は身体に不自由が生じた後の場合のためだけではなく、家庭内で起こりやすい事故を予防する役割も果たします。統計によると、65歳以上の方の事故発生場所のうち8割は住宅内という結果が出ています。内容を見ると段差につまづいて転倒したり、階段から転落する例が約半分を占め、次に物に当たったり引っ掛かるなどしてやけどや怪我を負うことが多くなります。
特に骨折は介護が必要になるきっかけになることが多いので、転ばないような家にする必要があると言えます。高齢者はすり足に近い歩き方になりますので、わずかな段差でも徹底的に解消しておくと安心です。
例えば、扉の下枠の凸凹などはとても小さなものですが、それさえも危険のうちに入るので、その段差は3ミリ以下が望ましいと言われています。徹底したバリアフリー計画では、下枠のない上から吊るすタイプの引戸にすることもあります。段差が3㎝程度のものにはスロープを設けたり、大きな段差には手すりをつけるなどの改善改修が勧められます。ちなみに段差が2㎝あると、車いすは通行ができなくなります。
家の中を車いすで移動したい場合は、段差は全く無くす方向で考えておく方がよいでしょう。
また、バリアフリー工事の範囲には入りませんが、カーペットやマット類はなるべく無くすか、めくれないように固定する、配線コード類はひっかかることのないように床下や壁に這わせる、段差部分は目立つように印をつけたり照明で明るくする、滑りやすい雑誌や新聞などを床に置いたままにしないなど、日常のちょっとした心がけや整理整頓もとても大切になります。これらのことは、小さなお子さんや妊婦さん、病気や怪我をした人にとっても大変安心できるものです。バリアフリー対策が取られている家は、いつ誰が対象になっても安心して住むことのできる、安全な住まいになります。断熱改修すれば温度もバリアフリーに。
断熱改修をすれば耐震改修も可能に。