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2018.07.06更新

エーディーハウス通信2018年夏号『太陽のチカラを暮らしに活かそう』

太陽の光が降り注ぐ夏。力強い日差しには、無限の可能性が感じられます。
太陽の光や熱は、天然資源に乏しい日本の中で唯一恵まれた自然エネルギーであり、その力は一般家庭でも簡単に享受できます。太陽を利用した住宅設備も多く、設置を希望する方が増えています。

最近では特に、太陽光発電で光熱費がまかなえるらしい、という話が気になるところではないでしょうか。今回は太陽の力の上手な活かし方についてお伝えします。

太陽光発電と太陽熱利用、どう違う?

 

屋根に太陽パネルを載せている住宅が普通に見られるこの頃ですが、この中には「太陽光発電」と「太陽熱温水器」の2種類があることをご存知でしょうか。
太陽光発電はよく聞くけれど、太陽熱温水(太陽熱利用)はあまり知らない、又は昔流行った気がする、という方が多いようです。
どちらも太陽の持つ豊富なエネルギーを集めて、使いやすい形に変換する機器ですが、違いは生み出されるもの。

太陽光発電はその名の通り太陽の光から電気を作りますが、太陽熱温水は太陽のエネルギーで温水を作ります。発電した電気はもちろんどんな家電にも使える上、使わずに余った分は電力会社に売ることができますが、温水は給湯と床暖房などに用途が限られます。そんな太陽熱温水器が、今の時代に何かメリットがあるのか疑問かもしれませんが、太陽熱温水器ならではの優れた面も多く、今でも重宝される理由となっています。

太陽光発電と太陽熱利用の違いを見てみましょう。

 

 

太陽の熱でお湯をつくり、暖房もできる

太陽光発電と太陽熱温水器にはもうひとつ大きな違いがあります。それが「熱変換率」です。

太陽のエネルギーをどれだけ有効に利用出来ているかを比べてみると、太陽光発電の発電効率が現在15%~20%程度に対し、太陽熱温水器はおよそ50%~60%に達します。
太陽光が電気になるまでには多くの過程が必要で、その度にロスが発生します。
太陽熱温水器は太陽の熱をそのまま利用してお湯をつくるだけというとてもシンプルなシステムのため、効率の面では太陽熱温水器がかなり優れていると言えます。
でもお湯しかできないのでは使い道があまりないのではと思いますが、家庭のエネルギー消費量の中で一番多いものが給湯、続いて暖房となります。
この2つだけで消費率は全体消費量の約60%を占めています。
給湯と暖房に太陽熱温水を利用するとすれば、発電した電気でお湯を沸かしたり暖房するよりも効率が更によいことになります。また、太陽熱温水器は太陽光発電よりも安価なことも魅力のひとつです。費用対効果が高い点が人気の理由になっています。

家庭の用途別エネルギー消費量

 

太陽光で電気をつくり オールマイティに利用する

一方で、太陽光発電には家庭で使う電気を生産できるという最大の特徴があります。

東日本大震災後、電力不足問題から一気に注目が集まった太陽光発電ですが、出回り始めた頃は非常に高価であったことや粗悪品も多く、売るほど電気がつくれるか、投資した費用が回収できるか分からないものもありました。
しかし最近では開発が進み、10年程前に比べると発電効率もよくなり、導入価格も約半分とかなり安くなっています。
4人家族でオール電化、24時間暖房のケースでは、年間の電力使用量が約6,000~8,000kWhとなります。
この場合、ソーラーパネルの発電性能が7~8kWあればまかなえる(消費する量と発電する量がつり合う)計算になります。
それまで月平均15,000円の電気代を払っていたとして、7kWの太陽光発電の設置に180万円かけたとすると、およそ10年で費用は回収できてその後は黒字に転じることになります。ま

た、気になるのが売電システム。自家発電した電気のうち、家庭で使ってもなお余った電力は、電力会社に売ることができます。
売電量を増やして初期費用を早く回収したい場合は、もう少し大きめのソーラーパネルが必要です。ただし、屋根面積と資金に余裕があることが条件となります。

太陽光発電と太陽熱利用の違い

売電収入は魅力的!でもよい話だけではないことも

太陽光発電は、過去に環境のためというよりも売電収入に関心が集まってしまい、できる限り大きなソーラーパネルを載せて儲けようという傾向になったことがあります。
中には、産業用の10kWという大容量を住宅の屋根全面や、カーポートの上まで使って設置したものを売り出したハウスメーカーもありました。
その時は電気の買取価格が40円を超え、それが10年間の買取保証付きだったこともあり、発電量が多いほど得をする仕組みでした。
ただ、売電価格や制度は毎年変わります。
今までは売電の契約をした年から10年間は、固定買取価格で電気が売れることが保証されていましたが、それが次の年に契約した場合、同じように売れるか分からない状態です。
特に最近はメガソーラーといわれる巨大発電事業が盛んで、電力会社もそのような発電業者から電気を買った方がメリットがあるため、住宅からの電気の買い取りは今後優遇されなくなると予想されています。

一般住宅からの売電価格は年々下がり、現在は24円付近です。
その分ソーラーパネル自体が安くなっているので、投資した費用が回収できないという心配はありませんが、短期間で利益をあげたい、と大容量パネルを設置することはお勧めできません。自宅で消費する分を調達するような、丁度よいサイズの太陽光発電を選ぶほうが将来的なリスクが少なく、安心です。

太陽光発電の設置費用が下がっている今、7kWh位の大きさのものが実用的で、投資としてもバランスがよくお勧めです
また、節電に努めるのはよいことですが、売る電気をつくるために切り詰めた生活になるのは問題です。
我が家は電気を自給自足して環境保護に貢献しています、というくらいの気持ちで太陽光発電の暮らしを楽しむとよいでしょう。

省エネ高性能住宅にふさわしい、一歩進んだ太陽利用

さて、ではどちらを導入した方が賢いのか悩む方がいるかもしれません。

それぞれのメリット・デメリットを理解した上で選択することになりますが、最近ではどちらかではなく、どちらも設置する「併用タイプ」も増えています。
お互いのよいところを引き出し、欠点を補って、より効率よく太陽の力を利用できる画期的な方法です。エーディーハウスでは、それぞれのご家庭のご希望や生活スタイルに合わせたご提案をさせて頂きますので、ご相談下さい。

今、政府では低炭素社会の実現を目指したネット・ゼロ・エネルギーハウス(略称ZEH)の普及を勧めています。
ZEHとは、断熱性と省エネ性能を上げ、エネルギーを創り出せる家のことです。

政府の言うZEHはエネルギー量の収支がゼロの家であり、ここでは冷暖房・給湯・照明・換気で使われる「一次消費エネルギー」が太陽光発電などでまかなえればよいとなっています。
つまり、テレビや電子レンジ、冷蔵庫などの家電で消費される電力量を含んでいないので、電気代が完全にゼロということではありません。
政府推奨のZEH仕様と広告している家の全てが光熱費ゼロではないということに注意して下さい。

エーディーハウスでは既に15年前から、住宅の断熱性、省エネ性能についてはZEHレベル同等以上の仕様にしています。
あとは太陽光・太陽熱利用設備が加わればZEH仕様になり、更に家電の電気消費量を見込んだZEHの先を行く「エネルギー自給自足・完全光熱費ゼロ」も目指せます。太陽の力を最大限に活かす方法をご提案します。

太陽光発電と太陽熱利用の両方を搭載したハイブリッド住宅

編集後記

おひさまの力って本当にすごいんだな。特にこの時期、なかなか乾かない洗濯物を前に、しみじみ感じる編集者Y。家族4人で一日最低2回は洗濯機を回す毎日、一日でも洗濯できないと困るのよ。
供は体操服を最小限の枚数で着回してるし、またそれがポリ素材ならまだマシなんだけど、綿ニットみたいな生地のが本当に乾かない(泣)もっと体操服買っとけば?という話になりますが・・・

冬はたとえ雨でも、部屋干しで案外よく乾くのでそれほど困らないんです。暖房すると室内はどうしても乾燥気味なので、部屋干しで湿気が補えてむしろ丁度いいくらい。でも梅雨のように、暑くも寒くもない微妙な雨の日が一番厄介。
外では絶対に乾かないし、かといって湿度90%越えの室内でも厳しい。仕方なく小出しに部屋に干して、扇風機で風を当て水分を飛ばし、同時に除湿スイッチオン。部屋と洗濯物の湿気が少しづつ減っていくのをひたすら待つしかありません。

それが晴れの日ははこんな手間も心配もなく、一気に洗濯物が乾くのですから!本当におひさまはありがたい。雨が降らなくてはいけないことも分かってるけど、やっぱり青空は気持ちがいい。

日本神話の中に、天岩戸の神隠れの伝説がありますね。天照大御神が、弟のあまりの悪行に嫌気が差し、洞窟の中にお隠れになってしまうというあの話です。
どのくらい引きこもったのかは分かりませんが、太陽神がいなくなったせいで世の中は闇に包まれ、食物は育たず、疫病が流行り、ありとあらゆる災いが襲ったとあるから、1、2ヶ月くらい?その間、いろんな神様が入れ代わり立ち代わり出てきてくれるよう懇願しますがガン無視。
最終的には外の宴会が気になって天照大御神自身が出てくるのですが(笑)

太陽も実は寿命があり、あと55億年と言われています。遠すぎる未来で心配のしようもありませんが、少しは自然や環境に配慮し、感謝して謙虚に暮らす。そうしないとおてんとうさま、寿命を待たずにブチキレてお隠れになってしまうのでは?とふと感じるのでした。

 

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