エーディーハウス通信2017年冬号『あかりをもっと楽しもう』

住まいとは、心身の休息(リラックス)と回復(リフレッシュ)できる場所であることがとても大切です。居心地のよい室内を考える時、家具やインテリアは熱心に選ぶものの、照明については何となく間に合わせたものになりやすいようです。
しかし、照明はお部屋の雰囲気を大きく左右する重要な役割を担うもの。あかりひとつで居心地も快適性も格段に変わります。

エーディーハウスは住まいを計画するとき、照明に至るまで全体のトータルコーディネイトをとても得意としています。エーディーハウスが大切に考えている「すまいのあかり」についてお伝えしたいと思います。

 

あかりを演出していた時代に見習う

 

日本人はかつて、あかりについてとても繊細で美しい感性を持っていました。

日本家屋に見られる深い庇や軒は溢れる陽光を上手にコントロールし、庭で反射した光や横から差し込む日光は障子で柔らかく拡散。その光を受け止める塗り壁や、障子のデザインなど、あかりとりのための工夫や陰と陽の絶妙なバランスのとり方は海外からもお手本とされるほどでした。このようなあかりの演出は、独特の落ち着きとゆとりを生み出し、人の心と体に癒しをもたらしたものでした。

しかし時代が進んで伝統的な日本家屋が減り、洋風住宅が増えるにつれて、徐々にあかりに対する感覚が変わっていきます。
戦後に登場した蛍光灯がそれまでの時代の暗さを払拭するような明るさだったため重宝されるようになり、部屋を均一に明るく照らす照明が当たり前になってから、日本人はあかりづくりが一気に下手になった、と言われています。

近年では更に省エネ度に気をとられ、あかり本来の美しさは考えられないようになりました。近代化した住まいであっても癒される場所であることには変わりありません。暖かく安らげる空間つくりには、以前のような「光と影」がある落ち着いたあかりを選ぶことが大切です。

 

体内時計に合わせた色温度のあかり

人は日の出と共に活動が始まり、日没から夜に向かって徐々に動きがゆっくりとなり、休息に向かうリズムで生活しています。
体内リズムは太陽光と深く関係していて、心身のバランスを整えるためには室内のあかりは出来るだけ自然光に添ったものが望まれます。
太陽の光の色は時間と共に変化し、朝は黄味の強い赤、次第にオレンジから黄色、正午ごろは白や青色に近いものとなり、日没に向かうとまた赤味を増していきます。

赤味のある光を「色温度が低い」、白っぽい光を「色温度が高い」という言い方をします。
色温度の低い赤い明かりはゆったりと落ち着いた雰囲気をつくり、色温度の高い白い光は活発で緊張感のある印象を与えます。

色温度の低いあかりとは主に白熱灯、色温度の高いあかりには蛍光灯が挙げられます。オフィスなどは人がてきぱきと仕事をする場所ですから、色温度の高いあかりが一般的ですが、ゆっくり落ち着きたい場である家庭に白すぎる照明は避けたいところです。
特に天井に蛍光灯が一灯というパターンは、スイッチ一つで点灯ができて便利なように思えますが、明るさと暗さの差が極端になるので神経がうまく休まりません。

日没の太陽の光のように、夜はあたたかな色のあかりに包まれて、おやすみの頃にゆっくり消灯していく。そんなあかりがある住まいがやすらぎをもたらします。

生活に合うあかりの色

 

 

沢山の漂うあかりで部屋を美しく

夜が長く、室内で過ごす時間が多い北欧はあかりの使い方が本当に上手です。

ひとつの部屋にたくさんのあかりを設けることが一般的で、必要に応じて点灯と消灯を組み合わせ、部屋の雰囲気を変えて暮らしを楽しんでいます。
あかりの変化が居心地を左右するだけでなく、まるで模様替えしたかのようにインテリアも一新できることをよく知っているのです。
ホテルなどは一室多灯のよい例で、蛍光灯の明るさに慣れてしまった日本人にとっては暗いと思えますが、どこか素敵だと感じるとも思います。スポットの光で照らされた所とスタンド照明でできた影など、陰影があることで部屋には奥行きが生まれ、昼間とは違うゆたかな表情が加わります。また、落ち着く空間とはあの程度のあかりで十分なのだ、ということが分かると思います。

読書や手作業などをする時はその場所を照らせばよく、部屋全体を明るく均一に照らす必要はありません。適度な場所に、適当な光を配置することが大切です。
ただ、急に一室多灯と言われても現実的に難しい、やり方も分からないという方がほとんどですから、新築やリフォームの際に照明計画を組み入れることがお勧めです。
配置計画はもちろん、照明器具のデザインもインテリアを構成する重要な要素となりますから、細やかに選定してご提案します。

ただひとつ注意する点は、一室多灯は色温度の高い光では成功しません。白い光は間引き点灯などで明るさが低下すると、部屋全体が冷たく、陰惨な感じを与えるようになります。

くつろぐためのあかり

時代に合わせた新光源を使いこなす

さて、住まいに使われるあかりの種類はこれまで主に蛍光灯、白熱灯の二種類が主流でしたが、近年すっかりお馴染になった新光源にLED照明があります。

それぞれどのような違いがあるのか簡単に説明すると、
蛍光灯は「ランプ内の放電で発生した紫外線をランプ内側の蛍光体に当てて発光させたもの」
白熱灯は「ランプ内のフィラメントを発熱させて光らせたもの」
LEDは「電気を通すと光る半導体、発光ダイオードを使ったもの」

となります。発光の原理が全く異なるので、光の質も当然変わります。光で物を照らした時、自然光を当てた時と同じように色を再現できるものを「演色性に優れた光」、かけ離れると「演色性の悪い光」と評価します。

熱を光に変えている白熱灯は、太陽光やろうそくと同じような性質のため、演色性の高いあかりとなります。肌色が綺麗に見えたり、食べ物が美味しそうに見えるようにするには、この演色性が高いあかりが必要です。
蛍光灯は白熱灯より演色性が劣りますが、省電力のため雰囲気よりも効率を優先する場所に使われてきました。LEDは蛍光灯よりも更に省エネということで、家庭用照明として出回り始めた頃は人気がありましたが、演色性が非常に低く、暗く感じるなど、住まいでは使いにくいものでした。

現在では演色性はかなり改良されて、演色評価数Raが85あれば一般的と言われるところ、80以上の製品が増え、太陽光に近いものも登場しています。
しかし、LEDは光が真っ直ぐにしか飛ばないため光が広がらず、うす暗く感じてしまうことがあります。
このため、LED照明を選ぶ際は、演色性の高さはもちろん、光の拡散方向や、色温度など、細かく調べることが必要です。

例えば、今ご家庭で使われている白熱灯や蛍光灯をLEDに交換しようとするなら、どのような差が出るか調べてからの方がいいでしょう。
現在、照明メーカーではLED照明の販売が主流となり、政府も省エネ対策としてLED照明の普及を推進しています。エーディーハウスでも新築物件のほとんどでLED照明を取り入れています。ただ、単に省エネ面だけではなく、品質が良いものか、デザインに優れ部屋の雰囲気を大切にできているか、必要な機能を備えているかなど、精査して計画します。

ひとつひとつのあかりを大切に、住まう方にも住まいを訪れた方にも「ようこそ」の思いが伝わるような、温かなあかりを灯す住まいであることが目標です。

時には遊びごころのある照明も

編集後記

少し前にバラエティー番組で、あるベテラン女優さんが住まいの悩みを解決したいということで、芸人さんと一緒にホームセンターに行ってお買物という企画をやっておりました。

「毎年、冬の朝は窓ふきから始まるんですよ。結露がひどくて困ってて」と女優さん。「あの豪邸の窓全部ですか?それは大変ですね!」と芸人さん。それで窓に貼る断熱シートや窓ふきワイパー、結露吸い取りパッド?のようなものを数万円買い込まれ、後に芸人さんたちが手分けして女優さん宅を施工。これで一件落着ですね!というオチに編集者Yは椅子からずり落ちそうになりました。

これで結露解決とは、と思わず声が出そうになった時、お部屋の中に何台もの加湿器を発見。「一応女優なので、喉と肌は大切だから」とのことですが、これでは結露は当たり前ですよ。
ご邸宅は多分築二十年越え、恐らく断熱性能もその当時の標準、エアコン暖房に加湿器、夜は暖房を消すという生活だもの。朝びっしょり窓が濡れている状態なら既に湿気過剰で、喉やお肌によいどころか室内はカビやダニの温床になっているはずで・・・編集者、すぐにでも断熱リフォームをお勧めすべきだわ、とひとりジタバタしてました(笑)あれを見た東京の業者が営業に飛んで行ったかしら(笑)大女優なら改修費用も大したことあるまい。それにしても、毎朝窓ふきなどまずもったいないし、良くない温熱環境、効果のない結露対策グッズにお金をかけたこと、窓に貼ったプチプチシートが何とも残念でインテリアが台無しと、何もかもが「もったいない!」

でも、結露なんてよく分からない、というのが普通ですよね。建築で働く人の中にも結露を理解していない人が沢山いるくらいですから。編集者も昔ママ友から、「ウチは新築なんだけど、結露するのはよく乾いていない木から湿気が染み出しているの?」と聞かれ驚いたことがあります。そうか、普通は知らないんだ。それがきっかけとなり、私たちは常識として知っているけれど、一般的にあまり知られていないであろう住まいの知識やアドバイス、疑問に答える場があったらいいかもと思い、エーディーハウス通信の創刊につながった訳です。あれからかれこれ18年、ご愛読誠にありがとうございます。女優さんも読んで!(笑)

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