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2013.10.15更新

ADハウス通信2013年 秋号「快適メンテナンスで、住まい長持ち」

快適メンテナンスで、住まい長持ち

暑い夏も過ぎ、過ごしやすい季節がやってまいりました。気温が落ち着き、空気が乾燥した時期は、快適に掃除ができる絶好のチャンス。近年では春は花粉飛散や大気汚染が大きな問題になっており、窓を開放して行う掃除が難しいことから、秋が大掃除に最も適しているといわれています。いざ大掃除!と気構えなくとも、普段よりも少しだけ丁寧なお掃除と、お手入れをしてみてはいかがでしょうか。メンテナンスは住まいを美しく長持ちさせるためにも大切なこと。
今回は特にお問い合わせの多い、無垢材の床のメンテナンスや、壁のお手入れ方法をお伝えします。

無垢材のメンテナンスが心配な方へ

天然の無垢材には憧れるけれど、実際のお手入れが大変なのではという声をよくお聞きします。

エイディーハウスでも多くの無垢材を施工しておりますが、無垢材だから特に手間がかかるということはありません。
無垢材とは掃除も補修もしやすい素材ですので、安心して床材に使っていただけます。弊社の住宅完成見学会をご覧頂いた方はご存知かと思いますが、一見何も塗装していないように見える無垢材の床は天然油脂(オイル)で仕上げています。表面を硬い塗膜で覆ってしまうウレタン塗装と違い、木材の表面から内部にオイルを浸透させて保護するので、無垢材の質感や感触を損なうことなくそのまま活かすことができます。
表面に膜がない分傷は付きやすいですが、目立ちにくいのも特徴です。
軽微な傷やへこみは、濡れた布などをしばらく置いて水分を含ませると膨らんで回復させることができます。そのまま様子を見て、まだ気になるようならサンドペーパーなどで削りますが、大抵は削るまでもなく済むようです。傷や汚れ落としに使える専用のクリーナーパッド「オスモポリッシングパッド」があります。クリーナーを付けて軽くこするだけで綺麗に補修できるのでお勧めです。弊社でも販売しておりますので、ご希望の方はお問い合わせください。

また、無垢材は汚れが染み込みやすいのではと心配される方が多いのですが、表面はオイルで保護されていますから、飲み物や調味料などがすぐにシミになってしまうことはありません。こぼしてしまった場合はすぐに拭きとり、ぬるま湯で薄めた台所用洗剤で洗った後、乾いた布で水分を取り除きます。擦ったような汚れや黒ずみ、マジックペンの汚れなどは消しゴムで落とせることもあるので試してみるとよいでしょう。どうしても取り除けない汚れを落としたい場合は、最終手段として削って落とすことになります。削りムラが出ないように注意することと、削った後はワックスではなく、オイル塗料による保護が必要になりますので、不安な方は事前にご相談下さい。

日常のお手入れと定期的メンテ方法

無垢材の普段のお手入れは掃除機程度で充分です。実際、お客様でも掃除機のみの方がほとんどで、清掃維持が大変という声はお聞きしません。水分を多く含んでしまうと割れや反れの原因になるので水拭きは極力避け、やむを得ず水拭きした場合はその後必ず乾拭きして下さい。薬品を含んだ掃除シートや化学モップなどは変色の原因になるので使用しないで下さい。日常の掃除に加えてメンテナンスする場合は、オイル塗装用専用ワックスクリーナーを用いたオイルメンテナンスになります。
弊社ではドイツ・リボス社のメンテナンスオイル「グラノス」をお勧めしています。グラノスは掃除とワックス掛けが一度にできる便利な家庭用ワックスクリーナーです。水30倍希釈で汚れ落とし兼ワックス掛けになり、原液のままだとツヤ出し用ワックスとして使えます。グラノスはトウモロコシやジャガイモなど食用グレードの植物を材料にしていますので体にも安心です。オイルメンテナンスの回数や間隔は各ご家庭の住環境の状況により異なりますが、本格的なワックス掛けは年に一度か、それ以上期間が空ても問題ありません。オイル塗装の無垢材はお手入れ不足によって割れや反れが生じることはありません。木材が塗料を吸収する量には限りがありますので、塗り過ぎはベタつきと汚れの原因になってしまいます。無垢材の樹種によっては元々油脂の多いものもあり、ワックスの塗り重ねで無垢材が丈夫になることはありませんので、頻繁なお手入れは逆に不要といえます。ただ、キッチンなど汚れやすい場所やよく歩く部分は様子を見て回数を増やしてもいいでしょう。リボス社のグラノスは弊社でも販売しておりますので、ご希望の方はお問い合わせください。

木製無垢材のお手入れに欠かせないワックス&クリーナー

リボス社製「グラノス」  ワックス&クリーナー  希釈用ポンプ付き  250ml
手軽で安全、経済的。 家具にも使えます。

自然素材は経年変化も楽しみのうち

壁のお手入れ方法もお問い合わせを多く頂きます。エイディーハウスでは壁紙に、ワックスと同じメーカーであるリボス社の「オガファーザー」を主に使用しています。オガファーザーはウッドチップと再生紙から作られた自然素材の壁紙で、塗装用下地としても、そのまま使うこともできます。清潔感のある白色と、紙に梳き込まれたウッドチップが自然な立体模様となり、奥行き感のある柔らかな印象です。もともと凹凸のある壁紙なので多少の傷は目立たず、小さな汚れは消しゴムで消すことができます。面積の大きな汚れは、少し水を含ませたメラミンスポンジで軽くこすり、出てくる汚れた水はすぐに拭きとれるように乾いた布を片手に準備しておくとよいでしょう。
それでも気になるものは、専用塗料でタッチアップします。オガファーザーは耐久性に優れているので、よほどの事がない限り全面的に貼り替える必要はなく、痛んだ部分は切り取って貼り替えます。弊社の社屋内でも約30センチ四方を貼り替えましたが、簡単かつ美しい仕上がりになっています。普遍的でシンプルな壁紙のため、ビニールクロスのように模様が廃番になる心配がなく、半永久的に部分補修が可能で将来的にも安心です。オガファーザーは上から何度でも塗料を塗ることができますので、補修を兼ねたメンテナンスや模様替えの時に塗り替えも手軽に行えます。ご希望の方は是非ご相談下さい。
無垢材の床や自然素材の壁は、経年変化も楽しみのうちの一つです。新建材や化学製品は質の劣化が顕著に表れるので、部分補修すると古い箇所との間に明らかな違いが出て統一感が得られなくなります。反対に天然材は穏やかな色の変化や艶に深みが加わる様子が非常に魅力的です。思いを込めた適宜な手入れで、メンテナンスを行いましょう。愛着のある素敵な住まいを永く保てるよう、エイディーハウスはお手伝いします。

オイル塗装無垢材の経年変化の例

建築こぼれ話 階段のあれこれ

日常生活のあらゆる場面で、誰もが使う階段。階段は事故の起きやすい場所でもありますから、建築基準法でも階段の寸法は建物の用途別に厳密に定められています。建築用語では階段の段差を「蹴上(けあげ)、段の奥行きを「踏面(ふみづら)」と呼びます。住宅では蹴上23㎝以下、踏面15㎝以上と決められていますが、これはあくまでも最低基準。この通りではかなり急勾配なので、実際には歩きやすさを考えた寸法で設計します。この蹴上と踏面の関係はなかなか奥が深く、どちらもゆとりのある寸法にすればよい訳でもないのです。蹴上が低すぎると足が空を踏んだ感じになり、踏面が広すぎるとテンポよく昇り降りできず疲労の元に。一段ごとに蹴上寸法が違うなどは論外で、危険すら伴います。階段は各家庭にとって最適なものであるように、段数や寸法など建築士が細心の注意を払う場所でもあります。また、疲れず苦にならない階段というのは、安全な階段でもあるということ。

エスカレーターでは片側を急ぐ人の為に空けておくのがマナーだという風潮がいつの間にか浸透していますが、エスカレーターは本来歩くことを前提にしていません。実際エスカレーターは歩きづらいと感じませんか?それはエスカレーター上での歩行を防止するため、蹴上と踏面は意図的に歩けないような寸法にしているからです。歩きにくく、しかも動いている段差を急いで上り下りするのは事故のもと。エスカレーターの段鼻に細刻まれた細かい溝は、万が一転倒した場合には凶器となり、大変危険です。(流血の惨事の目撃体験あり)歩きづらさには意味がある。エスカレーターでは歩かないことが基本マナーです。

階段の段差を「蹴上(けあげ)、段の奥行きを「踏面(ふみづら)」と呼びます

編集後記

今年の夏は本当に暑く(疲)そして大荒れの天気続きでしたね。皆さまご無事でしたでしょうか。
9月は新学期初日から大雨警報で3日間も臨時休校になり、子供たちの夏休み明けを心から待ち望んでいた編集者Yはもう爆発寸前(笑)天候を心配してメールをくれた東京の友人にブチブチと愚痴を返信したところ、「大雨警報で休校なの?こっちは暴風の時だけだよ~」とのこと。確かに友人の住む地域には川がないし、雨だから危険という所はなさそう。地域によって学校の措置はかなり違うんですね。まあ当然ですが、ここも大雨がさほど危険とは思えないけどな・・・

しかし異常気象といわれる通り、最近の極端な天候を見ると、やはり過信は禁物だと感じるのも事実です。関東各地を襲った竜巻も平野だからと言われますが、どこで発生してもおかしくない。竜巻のような突風では、風の強さよりも風で飛ばされた物体の方が脅威です。風圧だけで一般住宅の窓ガラスが割れる事はほとんどありませんが、突風で飛んだ濡れた洗濯物はガラスを突き破ります。ガラスの飛散は本当に危ないですから、飛散防止フィルムを貼っておいた方がいいかも知れませんね。飛散を完全に防ぐことは出来ませんが、無防備よりはずっといい。防犯上でも有効です。

ところで関西では学校に防災頭巾を備える習慣がないようですね。関東では小学校から高校まで、椅子の背もたれには防災頭巾が当然のお約束です。編集者もずーっとそうでしたので、自分の子供の入学支度に防災頭巾がないことに違和感を覚えたんですよね・・・。関西には地震がないから平気、なんてはずないのはもう御承知ですね。いつどこで起こるか分からない天災に対して、これからは備えておいてもいいのでは。えっ、防災頭巾をご存じない?!コレですよ!編集者のトシを感じる?いいえ、今でも関東キッズに使われています!

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